今年も薪ストーブの季節がやってきました。まだ11月ですが、我が家の環境でも連日のように室内でも分かるほどの臭いを感じています。
薪ストーブはまだ一般的とは言えませんが、同じような環境にある方はこの辛さに共感いただけることと思います。住宅地でこのような状況はきついですよね。
そこで同じ環境にある方に質問です。現在、あなたはこの状況を我慢していますか?
- ご近所トラブルがイヤで何も言わず我慢している
- 今後交渉する予定で、様子見として我慢している
- 迷惑は伝えた上で我慢している
- 諦めの境地で我慢している
同じ我慢でも、いろいろな状況・目的で我慢されている方が多いことでしょう。
その中でも本ページで特にお伝えしたい方は、今は我慢しつつも、(今後)交渉したり、コミュニケーションをとったりして状況を改善したいとお考えの方です。
かくいう私も、丁寧な改善のお願いや、それ以外でもコミュニケーションをとりつつ、これまで何年も我慢してきました。
しかしいかなる理由でも、我慢が続くと自分の中に真っ黒な感情が育ち続けるということ。そして結果として、そのご近所との人間関係は悪化しやすいことを体験しました。
本ページではこの2点について書きたいと思います。

そんなのあたりまえでは
そう、当たり前のことであり、冷静に考えれば誰もが分かることです。しかしなかなかどうして、当事者になるとそれどころではないんですよね。
今後交渉を考えている方が、計画・対処を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
我慢していると陥りやすくなる心理ステップ

我慢を続けていくと、どうなってしまうのかステップごとにまとめました。必ずしも全員が同じようになるわけではないと思いますが、おおよそ似たようなものと推測します。
Step1.負の感情を持つ
薪ストーブの煙や臭いで、最初は些細な負の感情を持ちます。煙が好きな人などまずいないでしょうから、ごく自然な反応です。
- あ、迷惑だな
- 薪ストーブって臭うんだなぁ
しかし引っ越してきて知り合ったばかりの隣人と仲良くしたいという感情がベースにあります。そのため、そこまでの感情は生まれないでしょう。
しかしこの状況は、それほど長くは続かないかもしれません。

最初の1年目や、数ヶ月くらいはこの段階の方も多いのでは!?仲良くしたいですからね。
Step2.嫌悪感を持つ
日常的な迷惑を被っていると、次第に感じ方が変わってきます。
- 今日も煙出てる……
- ここ住宅地だよね!?
- 常識の範囲ではないのでは
月日と共に、明確な嫌悪感に繋がるのも遅くはないでしょう。
こうなってくると、次第に行動にも表れるようになります。
- 顔を合わせたくなくなる
- 会話をしたくなくなる
- なんとなく避けるようになる
露骨でなくとも、自然とこういった態度としてわずかに影響が生じます。
同時にコミュニケーションにも影響が出やすくなるのもこの頃です。
Step3.憎悪の対象になる
相手からの非常識な言動や、度重なる迷惑が続くと、次第に嫌悪から憎悪の対象に変わります。
- 非常識極まりない!
- ムカつく!
- あの家のせいで全て台無し
こうなってくると、こちらの態度もさらに変わってきます。
- 視界に入れたくない
- 声も聞きたくない
- 目を合わせない
- 徹底的に避けるようになる
全てあてはまらずとも、これらのような行動を起こしがちになります。
この頃になると、ストレス対象(顔を合わせる・煙・薪割り・チェーンソー等)に対し、動悸が伴うようになってくる人もいます。

後述しますが、この段階以降のコミュニケーションはあまりうまくいかない可能性があります。
Step4.それ以降
憎悪の対象がすぐ側で生活しているということは、非常に大きなストレスです。人はストレスを感じている最、アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンが分泌されています。
このような事態が長期間続くと、心身は持続的な高ストレス状態に耐えられなくなり、以下の様な状態になることもあります。
- 対象を心の中で消す
- 見ても見なかったことにする
- 感情を消す
- 思考を止める
これらは過度なストレスに対する心理的防御機制です。心が過剰なストレスや痛みから自己を守るために起こります。
こうなった時の相手に対する態度は人それぞれと思いますので一概には言えません。通常の態度でコミュニケーションできるかと言えば、どうでしょうか。

私の場合は特殊かもしれませんが「薪ストーブをやってるのはこの人ではない。別の人」と思いこむことで、負の感情を消しています。ですから普通に笑顔で挨拶・会話もしています(普通を保てているのかは分かりません)。
我慢していると自然に仲が悪くなる論理

我慢していると自然に仲が悪くなります。これは、私がStep3の憎悪の対象として相手と接していた時に感じたことです。
誰でも「なんとなく」で分かっていることと思いますが、論理的に考えてみたいと思います。
相手を敵と見なしてしまう
度重なる我慢は、以下の様に身体にしみこませてしまいます。
- 我慢する自分は被害者
- 我慢を強いる相手は加害者
つまり相手を憎き敵と見なしてしまうのです。
それは普通に考えて当然ですよね。我慢の年数が長くなればなるほど、相手への憎しみは増えますから。そして憎き敵は、当然大嫌いな訳です。
態度に出てしまう
憎き敵、嫌いな相手に対する態度は、会話はもちろんのこと、非言語コミュニケーション(身振り手振り・ボディランゲージ)を通してどうしても相手に伝わってしまいます。
こんな感じです。
- 不自然な目線(あわせない・泳ぐ)
- 言葉の節々に棘がでる(否定的・イントネーション)
- 惰性の挨拶(暗い・不機嫌そう)
- 会話が続かない(ひと言で終わる・興味が無い)
- 腕を組む(防御や攻撃)
- 身体の向き(向き合わずにその場から離れたい)
- 顔の表情(眉をひそめる・顔をしかめる・無表情)
- 無視しているとられる行為(避ける、気づかなかったことにする等)
あ、なんかこの人にすごく嫌われてるな……というのって、無意識レベルで分かりますよね。
人間は社会的生物として進化してきたため、無意識のうちに総合的に読み取る能力に長けているからです。

逆に、自分の感情とは別に、上手にコミュニケーションが取れる人がいたら相当すごいです。
相手から嫌われてしまう
自分のことを嫌いな人に対し、好きになれる人がいるわけがありません。つまり相手からも嫌われてしまうのです。
最初は、ネガティブな態度を取る相手に対し、何となく「この人のことは好きじゃない」という印象を感じるくらいでしょう。しかし、年月とともに「あの人感じ悪い」「嫌い」となるのは自然なことです。
特に私たちがやりがちなのは「気づかなかったふり」ではないでしょうか。

あれ、無視された!?
何となく嫌われてると思っている相手にこれをやられると、無視されたと思われてしまうんですよね。これにより、相手との距離が大きく離れます。
円満に解決したい人は注意!!
ただでさえ円満解決が難しい薪ストーブ問題。それが嫌い合っている者同士ではどうなるでしょうか?もうその時点で詰んでしまっているというほどの事態になりかねないのです。
もちろん、自分の中できちんとした理由をもって「我慢」という選択をしている方はよいと思います。
しかしながら、

様子を見るために、我慢してます
という方は気をつけたいところですね。
我慢が伴うこの薪ストーブ問題は、いつまでも交渉・コミュニケーションの猶予時間があるとは思わない方が良さそうです。
まとめ
最初に書いた通り、当たり前のことを、当たり前に書いているだけと思われたかもしれません。しかし、頭でわかっていても、実際は様子見として我慢を積み重ねてしまいがちではないでしょうか。
ご近所問題で交渉するのはパワーが要りますからね。
しかし我慢は積み重なってしまい、元に戻すことができません。そして険悪になってしまっても同じく戻せません。
本ページをご覧のまだ我慢が浅い方は、今だからこそコミュニケーションしやすい状態なのかもしれません。
もちろん相手によりけりなところもありますが、私と同じ轍を踏むことのないようお祈りしたいと思います。

私のように、交渉・改善が難しくて我慢している人はどうすれば良いか……という問題もありますね。それについては、現時点では我慢するか引っ越すしかありません。いつか事件とか起こりそう……。
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