周囲が煙い時には料理をしないのがベター。私の環境では料理時1.67倍の外気を取り込む結果に

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周囲が煙い時には料理をしないのがベター 被害を受けている方

野焼きや薪ストーブで悩まれている方は多いと思います。

私もそうで、野焼きは季節にもよりますがしょっちゅう。薪ストーブの方は特に酷く、設置宅が近所に複数あるので被害が深刻です。

ヤマダ
ヤマダ

野焼きや、住宅地の薪ストーブは、人に迷惑となる可能性がありますよ!

本ページの本題は料理(正確にはレンジフード)に関することです。私は料理をよく作るのですが、今の家に住んでから秋冬の料理の仕方が変わりました。

それは……

  1. 周囲が煙い時はできるだけ料理をせず待つ
  2. せざるを得ない場合は短時間で
  3. 積極的にポータブルIHコンロで鍋料理

本ページでお伝えしたいことのメインが「1」です。続く「2」と「3」はそれに関連する項目となります。

1~3を実践すれば、室内に入り込む煙の量を少しだけ減らせます。

ヤマダ
ヤマダ

我が家では料理をしないときの外気流入量を100%とした際、普通に料理をすれば167%の外気が入ります。結構違いますよね!?

煙被害が深刻な状況にある方にとっては、すでにご存じのこと、当たり前のことかもしれません。ですが、新居に越してきて日が浅い方などに向けて、あえて記事にしました。

本ページの情報が、被害感を少しでも軽減することに役立てれば幸いです。

基本は24時間換気の家を前提として書いていますが、そうでない家でも同様です。自然換気の家の場合、「給気口」を「家の隙間」と読みかえてください。

そもそも料理で何が問題になるのか

なんで料理が問題になるのかわからない……

まずはこれについて触れていきます。ご存じの方はこちらを押して飛ばしてくださって結構です。

料理中は外気を大量に取り込む

第三種換気の説明
第三種換気の図ですが、これと原理は同じです

料理をする際、通常はレンジフード(の換気扇)を回します。レンジフードは、強制的に室内の空気を排出し、負圧にすることで外気を取り込みます。

レンジフードのパワーは非常に強力です。気密性の高いマンションなどでは、負圧で玄関ドアが開きくくなることもあるほど。

つまりは、周囲が煙い時に料理をすると給気口から煙も多く入るため、室内がさらに煙くなってしまうのです。

薪ストーブや野焼きの被害に遭われている方にとっては、あえて言葉にせずとも感覚的にご存じかもしれません。

ヤマダ
ヤマダ

キッチンでは料理の匂いがありますので、料理を作る方は気づきにくいかもしれませんね。私も料理が終わってダイニングに出す時に煙に気づいた……ということもあります。

焚きつけ時×料理は最悪

我が家は野焼きと薪ストーブの煙害がありますが、畑は離れているので野焼きの臭いはそこまで強くありません(そのかわり長時間臭いますが)。

対して薪ストーブは、焚き付け開始から30分前後、特に強烈な臭いを発します。

そして私の環境では、夕食の時間に焚き付けることが多い。もしも同じタイミングで料理をしてしまったら大変なことになります。

この30分前後は魔の時間帯で、料理には最悪のタイミングなのです。

この30分前後という時間は、利用者次第で異なります。また、燃料である薪にバラつきもあるためか風のためかはわかりませんが、時に1時間以上臭うことがあります。

楽しいはずの食事が台無しになったことも

当初は知らずに料理を作り続けてしまい、給気口がある部屋全てクッサクサ状態になってしまったこともありました。寝室も家族の部屋も、パントリーも、リビングも。

もちろん食事も煙い室内でとることになります。はっきりいって、とても惨めで悲しい気持ちでした。せっかくの家族団らんの楽しい食事の場が、みな笑顔がなくなってしまうのですから。

手痛い経験から、今では料理をする前に毎回外を確認しています。もし煙い時には、冒頭の通り。

  • 焦らず少し待つ。
  • できない場合は短時間で済ませる。
  • もしくはIHヒーターで鍋にするのが良い

このような考えにいたりました。

ヤマダ
ヤマダ

経験したことのある人でないと、被害時の辛さはわからないと思います。

具体的な外気取り込み量の例

「料理をすると外気を大量に取り込む」というのはとても感覚的です。せめて具体例でも無いとどれほどのものか分かりませんよね。

そこで換気量がどのくらい増えるのかを調べてみました。

換気量は家の設備によって変わりますが、参考にはなると思います。興味がある方は、ご自身の家の換気量を調べてみると良いと思います。

通常時の換気量

幸い、我が家のレンジフードは大手メーカーでしたのでウェブ上にカタログがありました。仕様欄のめちゃくちゃ細かい文字を探したところ、「1時間あたりの換気風量」を発見しました。

以下は、我が家に存在する全ての換気設備です。

1時間の換気風量(㎥)設置数合計換気量(㎥)
24時間換気のミニ換気扇504200
浴室換気扇85185
レンジフードの常時換気1131113
合計398
我が家の換気設備の風量

我が家は24時間換気のミニ換気扇が4つに、浴室換気扇とレンジフードが常時換気しています。ですので計算すると398㎥/1時間となります。

ヤマダ
ヤマダ

我が家の換気量、ちと多すぎかも……!?

レンジフードの換気量

レンジフードは弱・中・強の3段階があります。

1時間の換気風量(㎥)
150
380
580
我が家の換気扇の1時間の風量

レンジフード動作時の換気量

通常時と、レンジフードをつけた時を表としてまとめます。

1時間の換気風量(㎥)通常時に対する割合
通常時
(50×4)+85+113
398100%

(50×4)+85+150
435109%

(50×4)+85+380
665167%

(50×4)+85+580
865217%
レンジフードの換気扇を動作させたときの換気量の違い

我が家はガスコンロに火をつけると自動で「中」が動作します。つまり、レンジフードをつければ家中の給気口から煙を含んだ外気を1.67倍多く取り込んでしまうのです。強だと2.17倍も!

通常時約400㎥の換気でこの結果です。通常時150㎥くらいのケースもあるようなので、その場合は軽く2倍以上となるでしょう。それくらい、レンジフードの換気扇は強力です。

ヤマダ
ヤマダ

家に取り込む煙が1.67倍と明確に分かりました。やはり煙い時は料理を控えようと思いました。とは言え1倍でもめっちゃ臭いですけどね。。

これを書いてる途中に知ったのですが、現在は確認申請の書類に換気量の記載があるようです。手元に書類がある方はそれを見れば分かります。最初に知りたかった(汗)

待てない場合の対策方法

料理の下ごしらえイメージ
下ごしらえをしておくと調理時間を短縮できます

料理するのを待てれば良いのですが、現実的にそうはいかないことも多いと思います。食事の時間が決まっている、家族の都合がある、などですね。

そんな場合の対策方法を考えると、以下の3つの方法があると思います。

  1. 換気扇を「弱」で調理する
  2. 短時間で調理を終わらせる
  3. 換気扇を使わなくて済むメニューにする

1&2共に、外気の取り込む総量を減らす意味合いがあります。

3は料理の幅が狭まるのと、味に影響が出ることもありますが、やろうと思えば可能です。

それぞれ見てみましょう。

料理をしない、レトルトものにする、出前をとる、など裏技もあるかもしれませんがここでは考えません。日常的にできることが重要なので正攻法でいきます。

換気扇を「弱」で調理する

レンジフードの換気扇は、風量を調整できることも多いです。その場合、「中」や「強」ではなく、「弱」で調理をすれば風量を抑えることが可能です。

例えば1口しか使っていない場合で、とろ火・弱火でじっくりコトコト煮込む……などというシチュエーションの場合は、私は弱で使っています(決してそれをお勧めはしていません)。

弱なら我が家の場合、通常時よりも9%風量が増えるだけですので。それに弱でキッチンが少し料理臭でこもっても、家全体が煙くなるよりマシかなと思います。

ただし、ガスコンロの場合は一酸化炭素中毒には気をつけてください。一酸化炭素は無色・無臭な分、煙よりも怖いです。中火以上にする場合や、2口以上使う場合は特に気をつけたいところです。

必ずコンロの説明書を読んだ上で、一酸化炭素測定器を使うなどして必要な換気量をご判断ください。

その点、IHコンロの場合は一酸化炭素を気にしなくて良いです。弱でもいけるシーンは増えると思います。

短時間で調理を終わらせる

テクニックで早く済めば良いですが、誰でもできる方法として考えた私なりの方法をご紹介します。

  1. 火をつける前に全ての下ごしらえを済ませておく
  2. 調味料を出しておくor可能なら混ぜておく
  3. 品数を減らす(または簡単なもので済ませる)
  4. 調理器具に頼る

1&2は誰でもできますね。むしろこれをやるようになって良かったと思っています。

3は、私:「今煙いから簡単で良い!?」妻:「いいよ!」と言ってくれるので我が家はよくやります(汗)。

4は、例えば電子レンジを活用するなどです。ニンジンやじゃがいもなど、火が通るのに時間がかかるものは、電子レンジで加熱しておく。そうすれば換気扇を使う時間は大幅に減らせます。

私はレンチン時にシリコンスチーマーを多用していますが、とても便利ですよ。

換気扇を使わなくて済むメニューにする

まず、換気扇を使わなくて良い=ガスコンロを使わないということになります。先ほどのとおり一酸化炭素中毒は怖いですからね。

そんな前提の中で私が考えつくのは、以下の2つです。

  1. 電子レンジ調理
  2. IHでの調理(お勧め!)

私はまだ電子レンジのみの調理は経験が浅いのですが、意外とできるメニューは豊富にあるようです。今回調べたら回鍋肉までできるらしいですよ(美味しいかは不明ですが)。

味の素のサイトで豊富にレシピがあるので、興味がある方はご覧になってみてください。

それよりもお勧めなのが、IHコンロでの調理です。茹でる・蒸す系であれば、換気扇は不要です。ガスキッチンの方も、卓上IHコンロが5000円~くらいで売っています。

例えば安さを重視するなら山善などが定番です(IH対応の鍋なども必要)。

蒸し鶏などの肉料理なら、焼かなくても充分メインになりますよ。

中でも秋冬の定番として一押しなのが、卓上IHコンロでの鍋料理です。これであれば換気扇が不要ですし、味にも影響しません。季節的にもピッタリ!お勧めです。

ヤマダ
ヤマダ

長くなりそうなので、卓上IHコンロ×鍋料理は別記事でご紹介します。

まとめ

前々から、煙い時には換気扇をつけないことは実行していました。ご存じの方も多いのではないかと思います。

ですので記事として書くまでもないかなとも思っていましたが、私も今の家に住むまで知らなかった(というか気にしたことが無かった)ことを思い出し、明文化してみました。

改めて数値として出すことで分かったこともあり、自分としても新たな発見が得られました。結果論ですが、書いて良かったなと思います。

さらに、この記事がどなたかの役に立ってくれればより私もうれしく思います。

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