薪ストーブは利用に関する法規制が無い。なら規制ができれば良いかと言えば、簡単に臭い問題は解決しないのではという話

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法規制で臭い問題は解決しない!? 煙と臭いの基礎知識(薪ストーブ共通情報)

日本には薪ストーブの利用・排煙に関する法規制がありません。これに関してWeb上では「欧米と比べて遅れている!」という意見・説明が散見されます。

法規制が無いから煙・臭いが出てトラブルになっても第三者は口出し不可。当事者同士で話し合って解決するのが基本となってしまうのです(常識を越えるものは除く)。

私も当初この事実を知り、非常に困りました。

ヤマダ
ヤマダ

日本はこういうの遅れてるわー

妻

法規制ができたらいいのにね

……等と思ったものです。

しかし薪ストーブの煙・臭いに関して学んでいく中で、ちょっとした疑問が浮かびました。

なら法規制ができたら私のように住宅街での薪ストーブの煙・臭いに悩む者はいなくなるのか?と。

よくよく考えると、あまり期待できなそうに思います。少なくとも数十年単位の当面の間は。

例え排煙規制で安物の薪ストーブ設置が減ることはあっても、煙と臭いの根本原因は変わらない。結果、煙・臭い問題も無くならないように思うのです。

本ページでは、なぜ私がそう思うのか、薪ストーブの法規制について考えてみたいと思います。ご自身の先々の判断(我慢する・引っ越す等)にもご利用いただければ幸いです。

本ページで対象にしているのは主に「利用」に関する規制のことです。「設置」だけに関しては、建築基準法や消防法、自治体の火災予防条例による規制があります。ずいぶん昔にできた、現実に即していない規制のようですが。

考えられる法規制

海外の煙突のある屋根イメージ

まず、そもそも法規制ができるとなればどういったものが考えられるでしょうか。おそらくは薪ストーブ先進国である欧米等、海外の前例が参考とされると思われます。

ここではそれらの法規制を参考に、日本での現実性を考えつつ見てみたいと思います。

薪ストーブに排煙規制ができる?

薪ストーブの規制でよく参考にされる有名所として、アメリカのEPA(日本で言う環境省)が挙げられます。EPAには排煙規制等があり、その厳しさは世界一とも言われているほど。これが参考にされる可能性は大でしょう。

EPAの排煙規制を調べたところ、以下のようなものです。

  • 第三者機関が実施する所定の方法により薪ストーブの排煙量を測定
  • 排煙量は数値化され基準値内かどうか判定される
  • 合格した製品でないと販売・設置ができない

要は煙が出にくい薪ストーブのみしか使うことができないということですね。

この規制は数値化できるため分かりやすく、極めて現実的です。何年・何十年かかるか分かりませんが、日本でもいつかは実施される可能性が高いように思います。

ヤマダ
ヤマダ

あれだけ臭かった原付の排ガス規制に何十年もかかっているくらいですから、いったいいつになることでしょう。

煙突の断熱材の法規制ができる?

以下サイトによると、北欧には消防法により、断熱材の厚み規制があるようです。

北欧諸国では50mmより薄い断熱材を用いた煙突は、消防法により薪ストーブでの使用が認められていません。

高性能煙突システム | 【TermaTech-ターマテック】薪ストーブと高性能煙突システム

消防法ということで、この規制の目的は煙・臭い対策ではなく、火災防止対策なのかもしれません。

これが日本でも行われる可能性があるかと言えばどうでしょうか。日本では木造住宅が多いので意味はありそうですが、現状の断熱材で火災問題にならなければあえて法規制する必要はなさそうです。

消防目的ではなく、煙・臭い対策の観点からであれば意味があるかもしれません。煙突の断熱性の悪さに起因するドラフト低下は少なくなるでしょうから、煙と臭いのトラブルにも貢献すると考えられます。

しかし厚みがありすぎると温暖地ではオーバースペックになる可能性もあります。規制ができても北欧並とはいかず、断熱二重煙突の利用が必須になる程度でしょうか。

ヤマダ
ヤマダ

場所を限定して、住宅街でのみシングル煙突は使用できないというのも良いのかもしれませんね。

煙突をメンテナンスする法規制ができる?

ドイツにおいては、煙突掃除法なるものがあり、煙突掃除人が一定おきに煙突をチェック&必要に応じて掃除してくれるそうです。

法律で定められているため、拒絶することはできないとのこと。結果灰や煤が溜まることは無くなるため、煙突が詰まってドラフトが悪くなることもなくなります。

薪ストーブは年に一度、専門家による定期メンテナンスが必要です。しかし料金もかかる&面倒なため100%実施しているとは言えないでしょう。ですので掃除(メンテナンス)が強制されれば有効と考えられます。

煙道火災防止の観点からも効果があるので、消防法で採用されたら良さそうです。車で言う車検のような感じでしょうか。

しかし現実性はちょっと厳しいかもしれません。

日本独自の、住宅地特有の法規制ができる?

薪ストーブが特に問題になりやすいのは、周囲に多くの人が住む住宅地です。欧米のように土地が広い国の法律が、日本の住宅密集地で等しく通用するとは思えません。

そのため日本の住宅事情が考慮された、住宅地特有の法律ができる可能性もなきにしもあらずです。というか是非検討されるべきだと思います。

例えば先ほどの通り、住宅地ではシングル煙突は使用できないなどですね。

しかし、住宅地のみ適用される規制ができるかと言えば、その定義自体が難しそうです。私なりに定義を考えてみました。

  1. 人口密度○○人/km²以上の都市区町村!?
  2. 半径○○M以内の私有地の数!?
  3. 用途地域が住居(専用)地域!?

難しいと思いましたが、3は思いつきにしては結構良い感じな気がします。

どこで線を引くかは問題ですが、例えば第一種低層住居専用地域~第二種住居地域は規制の対象とする、それら以外は規制無し、という感じです。

用途地域によって騒音の規制はすでにあるようですし。どうでしょうか、偉い人!

とは言え、強い法規制は当分できそうにない!?

カーボンニュートラル

ここまで、いろいろな法規制を考えてみました。しかし「特定の環境での使用禁止」などの強い法規制は当分できそうもないと私は考えます。

例え法規制ができたとしても、最初は緩やかなものになるのではないか。私がそう思う理由を述べます。

薪ストーブは国にもメリットのある暖房器具

薪ストーブの燃料は薪(木質バイオマス)。つまりはカーボンニュートラルな暖房器具として定義されています。カーボンニュートラルとは、CO2の排出と吸収がプラスマイナスゼロになる、環境に優しいとされる概念です。

薪ストーブは正しい知識をもって正しく使えばカーボンニュートラルという観点において良い暖房器具なのです。

それだけでなく、間伐材などの森林資源も活かせることに付随するメリットもあり、むしろ国としては願ったり叶ったり。

現実問題としては、正しく使っても多少の煙は出るので、近隣に住めば不快な思いをする人もでます。しかし大局的観点で見ると、環境にも国にもメリットのある暖房器具とみなされるのです。

そういった理由もあり、規制どころかむしろ推進されているほど。例えば薪ストーブの設置に対し助成金・補助金を普及する地方自治体の数はゆうに100を超えます。

一方で正しく使わないと大量の煙が発生します。国もそれは分かっているようで、木質バイオマスストーブ環境ガイドブックなどで啓発してはいます。

要は「正しく使えば環境に良いから、使い方に気をつけつつ積極的に使ってくださいね」ということです。

国はカーボンニュートラル絶賛推進中

国は2050年までにカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しました。これはとても強い表明です。

カーボンニュートラルは日本だけではありません。EU・英国・米国・中国など、121カ国以上が足並みを揃えて2050年カーボンニュートラル宣言をしているのです(正確には中国は2060年)。

これには先進国である日本は負けていられないでしょう。こういった理由もあり、とにかく今はカーボンニュートラルが正義な時代なのです。

まだエアコンつかってるの!?時代は薪ストーブですよ

……というのも、利用者の大義名分として論理的には通ってしまうのです。自分が被害に遭っていれば絶対に言えない言葉ですが。

強い法規制は普及の枷になる

強い法規制は、当然のことながら普及の枷になります。規制の強さは言わばハードルの高さですから、それが高いほど設置を諦める人も増えるからです。

国としてはカーボンニュートラルという大義名分を進め、まずは普及させる。その後充分に普及し・目標を達成した上で法規制が整備されていくと考えるのが自然ではないでしょうか。

そのため、現在のカーボンニュートラル絶賛推進中に強力な規制はできない。少なくとも数十年単位(2050年~)は、できても弱い規制になるのではないか。それが私の推測です。

ヤマダ
ヤマダ

でも、30年も我慢してたら自分もこの世にいるかすらわかりません(汗)

多少の規制ができても変わらないと思う理由

煙突から出る薪ストーブの煙の行方

そろそろ本題に入っていきたいと思います。

規制の可能性についていろいろと考えてみました。そこで実際に法規制が行われたと考えてみます。

例えば最も現実的な法規制として、EPA並の薪ストーブの排煙規制が実現されたとしましょう。それでも私は、煙・臭いのご近所問題はそう簡単には無くならないと考えます。

「住宅街で設置・利用不可・撤去」などの強力な規制ができない限り、辛い思いをする人はいなくならない。これが私個人の見解です。

その理由は以下の3つにあります。

  • 規制をパスしさえすればOKと考える人が出そうだから
  • 誤った利用をする人はなくならないから
  • 無配慮に使う人はいなくならないから

1つずつ見ていきたいと思います。

規制をパスしさえすればOKと考える人が出そうだから

法規制とは、規律を保つために法律で制限することです。逆に言えば、その規制の範囲で利用すれば問題無しということを意味します。

日本でEPAと同レベルの排煙規制ができたらどうなるでしょうか。

利用者さん
利用者さん

我が家は当然、日本の環境省の規制にパスした認証薪ストーブを利用しています!(ドヤ)

国はカーボンニュートラルを推進していますから、いきなり従来のものが使用禁止にはならないでしょう。

ですから国に認証された薪ストーブはむしろ環境に配慮したもの。つまり最先端の良いものという位置づけになるはずです。

国のお墨付きを意味するので、これが逆効果になることもあると思います。

被害者
被害者

すみません、臭いを少し抑えていただけないでしょうか

利用者さん
利用者さん

国が認定している環境に配慮されたクリーンな薪ストーブを使ってますから煙はほとんど出てないはずです。出ても常識の範囲だと思います

高性能な薪ストーブを使っていても、使い方が悪ければ煙も臭いも出ます。そのため、以下のような人が出てしまう可能性があります。

  • 臭わないと誤解してしまう人
  • 国の認証=煙や臭いは国が定める基準以下で問題無いと思う人

これらの方々に被害を分かってもらうのは大変です。認証薪ストーブ自体が免罪符として使われてしまうのは問題ですね。

誤った利用をする人はなくならないから

例えば車なら、排煙規制に対応した車は誰が乗ってもほぼ同じく効果が出ます。

燃料(ガソリン)はガソリンスタンドで入れるので一定の品質が担保されています。「ギアを入れて」「アクセルを踏む」という、車の使い方は同じです。テクニックによって煙の量はほとんど左右されません。

対して薪ストーブは真逆です。燃料となる薪の調達・水分量は自己責任。炊き方も完全にマニュアル。良くも悪くもどうとでも燃やせます。つまりは乾燥不足の薪を燃やしたり、自己流で使用したりなどもできてしまうわけですね。

薪ストーブ
燃料ガソリン
燃料の質一定薪・水分次第でピンキリ
使い方誰でも同じ人によって異なる
煙(ガス)の出方誰でもほぼ同じ人や環境によって大幅に異なる
・テクニック
・煙突&煙突設計
・薪の質・種類・水分量
・薪ストーブの性能
免許免許制誰でも使える

表にして見ると一目瞭然ですが、薪ストーブは利用に際し非常に変数が多い。逆に車は変数が少なく、幅広い人が同じように使えることが分かります。

例え薪ストーブ本体に厳しい排煙規制ができても、誤った利用をしては煙が出ますから意味がありません。

例えば以下の専門家も、煙をできるだけ出さない為に必要なポイントは3つだけ。薪ストーブ本体は関係無いとさえおっしゃっています。

適切な経路と仕様で煙突を設置する
乾燥した薪を充分な量用意し使う
煙や臭いの出にくい焚き方を覚える

この3つのポイントがすべてです。

かわはら薪ストーブ本舗[公式]

「煙や臭いの出にくい焚き方を覚える」のは、いわずもがなですが本人の努力が必要です。

本体の性能よりもこれらが大事というのは大変興味深いですね(排煙規制の意味を揺るがしかねないですが)。

ヤマダ
ヤマダ

ということであれば、消防法の規制でプロによる講習が必須にできれば効果的なように思います(後述します)。

無配慮に使う人はいなくならないから

我が家の周辺では、住宅街にもかかわらず、時間帯問わず薪ストーブを使う人がいます。晴れている昼間でも関係ありません。おそらくエアコン代わりに使っているのでしょう。

こういった周囲への配慮が無く使う人は、「使用禁止」とならない限り残念ながらいなくならないと思います。

先ほどと同じ専門家の文言を引用します。

ただ、ご理解しておいて頂きたいのは上記条件をクリアし上手に焚けるようになったとしても、木を燃やす薪ストーブは煙や臭いの発生をゼロには出来ない、ということです。

ですので住宅地でご使用になられる場合には、「近所で洗濯物や布団を干している日中は焚きつけをしない」というような配慮も必要となります。

かわはら薪ストーブ本舗[公式]

「薪ストーブは昼間使ってはいけない」なんて法規制ができるわけがありません。こういった配慮は規制では無く、他人への配慮・思いやり・マナー等で行われなければならないことです。

昼間でもバンバン焚いている人の心理は私には正直分かりません。煙が出ているのを知らないだけなのか(自分からは見えないので)、それとも知っててやっているのか……。

いずれにしても、配慮に欠ける人は一定の割合で存在するもの。「住宅街での設置・利用不可」などの強力な規制でもできない限り、緩やかな法規制だけで解決できることではないでしょう。

ヤマダ
ヤマダ

ゴミのポイ捨て、路上喫煙などが絶対になくならないのと同じように、マナーが守れない人・配慮が無い人は一定数存在するのが人間という生き物です。

もちろん、それらは悪目立ちするだけで、ちゃんとしている人の方が多いことは言うまでもありません。

こんな規制があれば煙・臭い問題は減るだろうという規制

アイデア

排煙規制を始めとする、緩やかな規制だけでは煙・臭いの問題は無くならないということを書きました。

とは言え薪ストーブはカーボンニュートラルであり、より正しく使いやすい規制があれば充分有効なのかもしれません。周りの人はちょっと臭うかもしれませんけどね。

ここでは、実現性はさておき「こんな規制があれば煙・臭い問題は減るだろう」という規制を考えてみました。

講習が必須の資格制にする法律

例えば事務所などでは、消防法により防火管理者や、防災管理者が必要となることがあります。企業の担当者に講習を受け資格を取らせることにより、防火の知識を得てから事務所を使ってね……ということです。

同じように、薪ストーブも資格制にすればどうでしょうか。題して「薪ストーブ管理者」です(そのまま(汗))。

薪ストーブも正しく使わないと火災が発生する可能性があるものですから、消防の面からしてもなんらおかしいことではありません。

むしろ火を使わない事務所よりも、講習の必要性は高いのかも!?

より正しく使用するために、国や自治体が定めた講習を受け資格を必要とする。講習を行うのは国や自治体に登録した薪ストーブのプロで、数時間~半日あれば合格できる程度。費用は1万~前後。

こんな感じでよいのではないでしょうか。

その資格を得た人でないと使用できないようにすれば、利用者全てが正しい知識や使い方を身につけることができるはず。ひいては知識不足による不適切な利用も少なくなるでしょう。

その上で煙を出すような人は、本人自体に問題がある……とあぶり出すことができると思います。

ヤマダ
ヤマダ

消防・環境の観点からも効果的なので、個人的には名案だと思うのですが。

適した薪以外を燃やしてはいけない法律

燃やす人はいない(と思いたい)ですが、ビニールやゴミなどを燃やせばダイオキシンの発生などで、明らかに公害レベルの煙になります。乾燥が不十分な薪もまたしかり。

適した燃料を利用するのは、煙・臭い対策に非常に重要な要素です。

薪の水分は15%~20%(計測できる機器もあります)

国が出している木質バイオマスストーブ環境ガイドブックにも、「化学処理のされていない無垢の木材」を燃やすべしと書かれています。加えて「十分に乾燥した燃料」を使うべしとも。

であればガイドブックに書かれていることをそのまま法規制してしまえばどうでしょうか。

薪の水分も一定おきに計測が必要だとする。そうすれば、煙・臭い問題にも好影響を与えるでしょう。

とは言え計測の方法・頻度や、取り締まりはどうするかなど問題は山積みです。現実的には難しいと言わざるを得ません。

ガイドラインから法規制には簡単に移行できない事情があるとは思いますが、環境問題にも繋がることですので頑張ってもらいたいものです。

煙突の最低限の高さに制限を設ける法律

現状でも煙突の設置に制限はありますが、その最低限の高さを高めにする法律です。

そもそも、周辺住宅に発生する気流による影響を避けるには、周辺建物よりも2.5倍より煙突を高くした方がよいとも言われます。2.5倍は無理だとしても、最低限の高さを上げる法律は有益でないかと考えられます。

2.5倍より高くすればダウンウォッシュという煙が下降する現象をも防ぐことができます。……がさすがに2.5倍は景観的に仰々しくなりそうですね。

低すぎる煙突を認めないことで、以下のような効果が期待できます。

  • ドラフトが得やすい
  • 低い位置で大気拡散することを防ぐ
  • 風圧帯の影響を受けにくい

特に有効と思われるのは平屋の建物です。平屋の建物は低いため、消防法に基づいた最低限の煙突高だと、どうしても周囲の二階建ての住宅に煙が行きやすくなります。

そのため特に平屋に薪ストーブを設置する際は、より高い煙突を必要とするなどの制限を設けるのも効果的と思います。

用途地域によって利用の規制をする法律

用途地域とは、その土地の用途ごとに分けた地域のことです。主に住居の環境が優先される地域は以下です。

  • 第一種低層住居専用地域
  • 第二種低層住居専用地域
  • 第一種中高層住居専用地域
  • 第二種中高層住居専用地域

例えば最も規制が厳しい第一種低層住居専用地域には、その名の通り低層の住宅が多いことが一般的です。店舗や事務所などは建てられません。

そのような住宅密集地となりやすい用途地域での薪ストーブ利用を制限する法律。これが実現すれば影響が大きいでしょう。

  1. 設置・利用が不可
  2. 設置・利用に制限

1の「設置が不可」ならかなり効果はあると思います。ただ、不完全燃焼時に風が強いと、軽く100M以上は強めの臭いがやってくるので、用途地域をまたぐこともあるかもしれませんが。

それにこれまでに述べたとおり、こういった強い規制は当面は難しいでしょう。

2の「設置・利用の制限」は、例えば第一種低層住居専用地域では断熱二重煙突を必須にする・より高い煙突を必要とするなどです。

設置不可と比べれば大分違ってはきますが、規制の内容次第で全体的な改善が見込める可能性もありそうです。

逆に都市計画区域外の山に近い場所で、民家が少なく、あっても住宅間が離れているような場所では薪ストーブとの親和性が非常に高いです。

逆にこういった場所のみ「設置可」とし、思う存分に薪ストーブライフを楽しんでもらえば最良と思います。

まとめ

薪ストーブの法規制が行われても、煙・臭いのご近所問題や付随するトラブルは無くならない、と思う理由を書きました。

あくまで個人の考えですし、実際はどうなるかはわかりませんけどね。

ページ内でも書いたとおり、カーボンニュートラル推進中の日本が、普及のブレーキになるような法規制をするのは当分先と私は思います。

そのため、せめて国がマナーや正しい炊き方を広く知らしめてもらうことが大事だと考えます。

しかし本文中に出てきた「木質バイオマスストーブ環境ガイドブック」ができたのは平成24年なので期待薄。国はもっと環境改善のために頑張りましょうよ……と思ってしまいますね。

ヤマダ
ヤマダ

もしくは法律で無理なら自治体の条例でがんばってもらうとか!?……これも難しいのでしょう。

コメント

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