10月になり、肌寒い日も増えてきました。毎年恒例ですが、「薪ストーブ炊いた!」という報告がX(twitter)で流れてくるのも、おおよそ10月下旬くらいからとなるように思います。
温暖な地域のため扇風機をしまっていない私には感覚が分からないのですが、地域によっては10月が寒くなるころなのでしょうね。
この度、春~夏の間に薪ストーブを設置した方も「そろそろかな」とワクワクしている方もいらっしゃるのではないかと思います。
おそらくその多くは「火入れ式」として、設置業者立ち会いのもと、初めて薪ストーブを焚く……というケースが多いのだと思います。
逆に言えば「やり方は教わったし、適当にやってみるか!」「実地でのレクチャーは別料金だったから頼まなかった」という人がいたら要注意。是非プロの業者に協力を仰ぎましょう。
本ページでは、なぜ初火入れがとても重要かという理由や、住宅地での火入れ前の準備について解説したいと思います。
プロに協力を依頼する理由
初火入れはプロの業者に協力を依頼したほうが良い。まずは私がそう考える理由から書きます。
煙を最小限にできるから
その道のことは、その道のプロが最も上手に行えます。つまりプロに協力を依頼することで、最初の薪ストーブの煙を最小限にできると考えられます。
特に鉄などの素材は、最初に新品特有の臭いがすることがあります。
- 塗装が焼ける臭い
- 防錆剤が焼ける臭い
薪ストーブに限らず、鉄製品はさびやすいので防錆剤が使われることが多いようです。これらを焼き切る時に煙が出ます。
ただでさえ「初めて」というハードルがあるのに、こういった要素があればより難しくなることでしょう。実際に、家中煙がモクモクになったというような失敗談のブログもちらほらと見受けられました。
家の中を煙まみれにしたくありませんよね!?焼き肉やハンバーグの臭いが翌日も取れない……なんてレベルでは済まないかもしれません。
何度も新品をおろしたことのある、手慣れたプロに依頼するのが一番だと思いませんか。
正しい焚き方を教えてもらえるから
自己流で燃やして近隣からクレームを受け、薪ストーブを使いづらくなった……ということは普通によくありそうな話です。
もともと住宅地ではクレームの危険は伴うものです。しかし最初から真っ当な手順に沿って焚けば防げるクレームも、もしかしたらあるかもしれません。
最初にプロから正しい焚き方をリアルで教えてもらる=より上手く焚けるということ。特に住宅地なら、お値段以上の価値があるはずです。
周辺住民は実験体ではないから
プロに依頼せずとも、試行錯誤の上で煙を少なくするよう、自分で模索する!
たしかにそれも出来るかもしれません。何度も何度もトライすれば、少しずつ上手くなるでしょう。
……が、それは「私が慣れるまでは煙出てすみませんね。すみませんが我慢してください」という態度を示していることと同意なことに注意が必要です。
される側からの立場からすれば
煙い!なんで強制的に実験に付き合わなければならないの!?私は実験体ではない
という反感を持たれる可能性もあるのです。
薪ストーブは新築に導入することが多いと思うので、引っ越してきてそう日が経っていない方が多いはず。その地に住んで早々このような反感を持たれても良い、という方は少ないのではないでしょうか。
最初が肝心だから
やはり物事は最初が肝心だと思います。ましてや近所の家に立派な煙突の家が建っているのですから、近所では目立った存在になっているはずです。きっとご近所の話題にもなっているでしょう。
この時点では、それほどネガティブな話題も(たぶん)多くないと思います。
分類すると、こんな感じでしょうか?
- 煙突を気にする人(煙突とかついていて臭いとか大丈夫かしら、と思う人)
- 何も思わない人(なんかあの家煙突ついてるねー、と思う人)
- 好意的な人(薪ストーブの家いいねー、と思う人)
それがシーズンと共に大量の煙を掃き出しだしたら、どうなるでしょう。
最初から気にしてたけど、やっぱり大丈夫では無かった
あの家の薪ストーブ、ものすごい煙がでてる。やばくない!?
薪ストーブいいなと思ったけど、住宅街であれはないよね
……という印象と供に噂が広がってしまうことでしょう。新しい家というのは、話題性としては一番でしょうから。薪ストーブが好印象だった人も、簡単に印象がひっくりかえるかもしれません。
繰り返しますが何事も最初が肝心です。最初にプロにレクチャーしてもらい、最善の状況で始めるのがベストだと思いませんか?
初火入れの前にやっておくこと
プロの業者に依頼しておけば万事OK……とは行かないのが住宅地の薪ストーブです。初火入れの前に、やっておくべきことをまとめておきます。
参考にしていただければ幸いです。
業者への早めの連絡
この時期はメンテナンスなどもあると思うので、業者も混み合う可能性があります。薪ストーブ業者は小規模な会社が多いようなので、混み合っていると、なかなか来てくれないこともあるかもしれません。
早めに連絡&予約をすることで、希望に間に合う可能性が高くなります。
これを書いている現在、すでに早い方とは言えないかもしれません。まだ連絡していない方は、すぐに行動に移されると良いでしょう。
近隣との良好な関係作り
薪ストーブ使用は煙が出ます。どうやっても煙をゼロにはできません。煙は有害物質ですから、好き好んで吸いこみたい人など普通はいません。
ですからあなたが薪ストーブを使うなら、周りの家に許容してもらうことになります。その許容レベルは、ベースとなる人間関係次第で大きく変化します。
近隣住民との良好な関係が無ければ、「煙い」「迷惑」などとクレームがくる可能性が増えてしまうでしょう。日ごろからの良好な関係作りが必要です。
事前に一声かける
火入れの際は、周囲の住人に事前に一声かけましょう。先ほども書いた通り最初が肝心だからということもありますが、事前に一声あると印象も違うからです。
例えば、もしあなたが洗濯物を干していたら、バーベキューの煙が漂ってきたら嫌な気持ちになりますよね!?
事前言ってくれれば洗濯物を干さなかったのになぁ
自分の立場になればすぐ分かることです。
薪ストーブの場合も煙はゼロにはできないので、きちんと声をかけておきましょう。
明日、薪ストーブの業者さん立ち会いのもと、初めて火を入れることになりました。できるだけ気をつけて行いますが、何か問題があればすぐに声をかけてください。どうぞよろしくお願いします。
そうひと言あるだけでも印象は全く違います。後日フォローアップしておけば100点ですね。
昨日薪ストーブに火を入れましたがご迷惑をおかけしませんでしたでしょうか?もしも臭いなど気になる事があればいつでもおっしゃってください。すぐに対応しますので。
まとめ
薪ストーブに初めて火入れをするなら、プロのサポートを受けた方が良いことについてまとめました。
本記事をご覧になり「プロに依頼しよう!」という方が一人でも増えれば幸いです。
同時に、住宅地で薪ストーブを使用するということについての難しさも、認識していただければと思います。
こういったきちんとした手順を踏んでもクレームが来る場合は、すすとり君Homeの利用をご検討ください。住宅地では隠れクレームも多いので、むしろクレームがなくても検討の価値はあるはずです。
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